喰種を殺す存在であるCCG
喰種は人間を殺すという存在であるということで、たとえ生きるためという目的であっても、人間はその状況を容認するわけにはいかないでしょう。
ということで、人間の中でCCGという喰種捜査官が組織されることになります。
この喰種捜査官はクインケという特殊な武器を使い、喰種と戦い、殺していくのです。
喰種は通常の人間よりも遙かに強く、戦闘能力が非常に高いため、普通に戦ったら人間は殺されるだけと言えます。
したがって、こういった武器を手に入れたうえで、喰種と戦っていくことになります。
しかし、この東京喰種という漫画は主人公が喰種ですし、その主人公の身近な存在も喰種が多いので、喰種が人殺しだとしても悪役には見えません。
逆に喰種を殺そうとする人間らが悪役に見えてくるという感覚になる人が多いと思います。
人間も動物を殺して生きているのに、喰種がやっていることはそれと何が違うんだろう?という部分が感じられるのです。
喰種と人間の争いの結末は?
こうやって東京喰種という漫画では、人間を殺して生きていく喰種とその喰種に殺されまいと抵抗する人間同士の争いを中心に描かれていきます。
主人公が喰種であり、それ以外の登場人物の多くも喰種であるため、この作品はやっぱり喰種を応援したくなってくる雰囲気を感じられると思います。
人間を殺すのが悪ならば、なぜ動物を殺して生きている人間は悪じゃないのか?など、そういう哲学的な感想も芽生えてくるのではないでしょうか?
単なるダークファンタージというマンガではなく、私たちが普通に日常的にしている当たり前の行為を疑ってみたくなるような、何が正義で何が悪なのか?が分からなくなるような、そういう作品だと思います。
面白いという感想もあるものの、それ以外にも脳裏を埋め尽くす何が生まれる、そんな不思議な漫画が東京喰種と言えるのだと思いました。
ただ、喰種と人間がいがみ合い、戦っているというのは事実なので、その戦いの結末がどうなるのか?というのはやはり注目でしょう。